
湯治に行ったのは良いが全然効かなかった
効果・効能に書いてある症状持ってるけど効き目ない
この記事を読んでいるなら、そういったお悩みをお持ちかもしれません
個人的には、湯治が治療として「効くか効かないか」で言うと
「効く」可能性がかなり高いと思っていますが
温泉に入っても効かなかった。という方には
見落としがちな「共通した問題」があるように思います。
今回はそんな問題点を、東洋医学も交えつつ深掘りしていきたいと思います。
- ● 湯治(温泉)が効かない人の問題点
- ● どうすれば温泉で健康維持ができるようになるか
湯治(温泉)が効かないという方の問題点
以下のような問題点に心当たりがある場合、まずそこから見直すことで湯治の効果がUPしたり
それによって症状で悩まされることから解放されていく可能性も高まるので一度目を通してみてくださいね
1: そもそも泉質が合ってない

温泉療法や湯治で得られる効果というものは
「物理的効果」「温熱効果」「化学的効果」の3つによって成り立っています。
泉質はそのうちの「化学的効果」に関わってくる部分ですが
例えば、美肌目的のつもりなのに刺激の強すぎる温泉に入って、皮膚に過剰な刺激を与えてみたり
そもそもスーパー銭湯のような「お風呂」に入った結果
温泉の効果・効能を得られなかった!という場合もあります。
事前に温泉の専門家 (例えば こちら(外部リンク) のサイトから) などの情報をしっかりリサーチするのも大切です。
2: 湯治だけで治そうとしている

温泉で得られる効果・効能によって症状や病気を治していくことは効果的だと考えられますが
「温泉に浸かるだけ」で治る症状は限られてくると思います。
例えば糖尿病やガンなどは「生活習慣病」と言われているように
生活習慣のアンバランスによって起こる病気なので
温泉に浸かるだけでなく、運動や食事、ストレスなどの生活習慣の見直しが必要な場合も多いです。
3: 期間が短い

生活習慣とも関連しますが、人間の体質や習慣は変えるのに「3週間」ほどかかると言われています。
温泉の効果・効能によく登場するアトピーを例に、考えてみたとき
アトピーは漢方では「水毒」(体内に毒素が多くなるみたいな意味合い)の一種と考えられており(諸説あり)
この毒素を体外にデトックスしていくことが大切になっていきます。
ゆっくり温泉に浸かることで、たくさん汗をかき、その後できる限り毒を溜め込まないようにしていくことで
アトピーにも効果があると考えられますが
このデトックスも3週間ほどかけて行われていくと言われているため
2・3日湯治を行ったくらいでは、効果を感じる前にやめてしまう可能性もあるという訳です。
また、骨折やうち身(打撲)などの「ケガ」にも効果はあるものの、
本来2週間〜数ヶ月かけて治るものが、湯治をしたことで極端に治療期間が短くなる訳ではありません。
血流を良くすることで治りは早くはなりますが、「すぐ治る」かのような誤解をしないようにしましょう。
- ゆっくり治していく心構えが必要
- 体質改善は3週間ほどかかる
4: 体質的に合ってない

温泉に長時間浸かったり、日に何度も温泉に入る湯治・温泉療法というものは「体力」を消費します。
ある程度の体力がある場合は問題ない場合も多いですが、
高齢になってきて体力が落ちている場合は、効果を得る前に別の症状を引き起こすパターンもあります。
また東洋医学的に「虚弱体質」のような方や、普段からイライラが多い方は
カラダを必要以上に温めることで、のぼせやすかったりするため
症状によっては、改善どころか悪化する可能性もあります。
以下のような「禁忌」と言われている症状もあるので、当てはまる場合は温泉や自宅での長風呂も避けた方が無難でしょう
温泉の禁忌
× 病気の活動期(特に熱のあるとき)
× 活動性の結核
× 進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合
× 少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気
× むくみのあるような重い腎臓の病気
× 消化管出血
× 目に見える出血があるとき
× 慢性の病気の急性増悪期
wikipedia
湯治(温泉)をより効果的にするには

このように、湯治・温泉そのものには効果があると言えますが
普段の生活習慣や、体質によっても効果に個人差が生まれやすい という点については注意が必要です。
しかし、裏を返せば、生活習慣も合わせて改善に取り組むことで湯治本来の効果を得られる可能性も上がるということになります。
生活習慣の改善も合わせて行う

先ほども例にあげたアトピーやガンなどは
当院で施術をしていく場合、生活習慣とも深く関わっているとして考えていきます。
特に食事面では、糖分の摂りすぎに注意したり、腸内環境を良好に保つ
ということを意識することだけでも、症状の予防が可能ですし
セルフケアとして、温泉やお風呂で温まることで体温を上昇させたり
デトックスを促したりすることで、症状の予防、改善に役立つと考えています。
- 食事・運動などの習慣改善も一緒に
- 体温を上げて予防上手なカラダに
自律神経にも良い影響が

またメンタル面をみた時に
普段の人間関係や仕事の悩みなどで緊張状態が続きすぎると
自律神経系の症状を引き起こし、悪化すれば精神疾患にもなっていきます。
温泉の効果によってリラックスすることで、自律神経系のバランスを整え
ストレスからくる症状の緩和・予防も期待できます
温泉に入る前後の行動

温泉に浸かることで汗をかいたり、代謝が良くなることで「水分不足」が起きやすいです。
湯治をしようとする前後には、しっかりと水分補給を行うことが大切です。
※ここでいう水分にアルコールは含まれません
また、代謝が上がっている状態は、症状が改善しやすい状態とも言えます
もし温泉施設にマッサージや整体などがあれば、併せて利用することで症状改善が早まる可能性が高いので利用するのもアリです。
まとめ

湯治や温泉が効かないという場合
- ● そもそも泉質が合ってない
- ● 湯治だけで治そうとしている
- ● 期間が短い
- ● 体質的に合ってない
という部分を再度確認してみるのも大切です。
そして食事や運動などの習慣を見直して、ストレスもうまくコントロールできれば
温泉で健康維持が可能になり、「湯治が効かない」という問題も解消されていくと思います。
おまけ
そういう意味でも、たまに「羽を伸ばす」目的で
温泉旅行をするというのもアリなのではないでしょうか
秋田県では「玉川温泉」が湯治の名所として有名ですが
当院のある湯沢市も「小安峡(おやすきょう)温泉」や「秋の宮温泉郷」などがあります
秋の宮温泉郷の温泉宿の1つ、「湯けむりの宿 稲住温泉」についてレビューした記事もあるので
良ければこちらも合わせて見てください。
1回・2回入って改善するか?という判断は早すぎるかも。