コセキ鍼灸院

東洋医学での治療を受けてみたいけど、どこに行ったらいいの?

どういう先生がそういう治療が上手なんだろう?

という疑問があるかもしれませんね。

東洋医学は「経験(統計)」と「感覚」を重視した医学であり

例えば、メディアによく出ている有名人だからといって、上手かどうかという基準で見た時に

「あ、大したことないやん。」っていう場合も多く存在します。

なのでここでは

  • ● 東洋医学の治療はどこで受けるのがベスト?
  • ● 東洋医学の治療が上手な施術者や院の特徴とは?

ということを、かなり私見を含んだ視点などから解説していきます。

もしあなたが、東洋医学的な治療を受けるために治療院や施術者を探している場合は

この記事に書かれていることを意識してもらうことで

「ハズレを引く」可能性が減るはずなので、ご興味あれば見てみてください。

東洋医学が受けられる場所を探すコツ

そもそも「東洋医学」という言葉は、かなり広い意味合いで使われています。

鍼灸・漢方・アーユルヴェーダ・気功・マッサージ・・・

などなど、たくさんの「治療法」がまとめられた言い方なので、そこには注意が必要です。

どういった治療を受けたいか?で探す

たくさんの治療法をひっくるめて東洋医学と呼んでいるため「どんな治療を受けたらいいの?」と悩むことも多いと思います。

一番良いのは、これら東洋医学の「全ての知識と経験が豊富な施術者のいる院」かなと思いますが、そんなところは普通存在しません。

なぜなら東洋医学は「経験」と「感覚」がモノをいう分野なので、「色んな治療法をかじっただけ」では上達しにくいからです。

つまり「専門院」で「専門的な治療」を受けるのが最適解。ということになってしまうのです。

なので、まずはあなたが、東洋医学を受けたい!という場合

「鍼灸院」「漢方院」「マッサージ(あんま)院」といった看板を掲げている「治療院」を選ぶ必要があるということです。

「〇〇院」という看板の時点でだいたいは専門院だよ

「病院で漢方貰えばいいや」をオススメしない理由

「いや、めんどくさいわ。漢方なら病院でも出してるし、そこで良いや!」

となる気持ちはわかるのですが・・・。それはオススメしません。

決して病院で漢方を出すのがダメ!とか、病院は信用ならん!という話ではありませんが

現状、病院では「専門的」な東洋医学を受けられることはほぼありません。

なぜならほとんどの場合、病院で出している漢方などは「症状だけをみて」処方しているからです。

漢方などは、その処方を決めるときに「専門的な問診」を必要とします。

その問診によってあなたの「体質などを含めた総合的なカラダの状態」を診断して漢方を処方するのです。

  • 東洋医学では専門的な問診が必要
  • その問診などの検査をもとに漢方を処方

もちろん病院によってはこの問診を取り入れて、しっかりした漢方治療を取り入れている所もあります。

ですが「大きい病院」では患者さんが多く、時間が取れないなどの理由で、この問診を採用できないことも多いので

もし東洋医学を受けたい!という場合、こういった病院では「まず受けられない」ということも覚えておいてください。

東洋医学の「専門院」の可能性が高い治療院とは?

「治療院」と呼ばれる場所は色々ありますが、どこが東洋医学の専門院なのかは素人には判断しにくいですよね。

私見も含まれていますが、「専門院」の可能性は以下の表を参考にしてみてください。

東洋医学治療をしている可能性
鍼灸院
漢方院
マッサージ・あんま・指圧院
整体院
漢方を処方する病院
整骨院・接骨院
〇〇リフレ
〇〇セラピー
施設内のマッサージ店

※あくまでも可能性の話であって、整骨院でもバリバリの東洋医学派の施術者がいる院もあります。

なぜ、こう言い切れるのかの1つの根拠として

「資格」というものが関係してきます。

鍼灸院、マッサージ院という看板を出すためには国家資格を取得しなくてはいけなかったり

漢方を専門にしている院などには「漢方専門医(医師免許が必要)」が居ることがほとんどです。

これらは基本的に「東洋医学を学ぶことが前提」であり、その試験に合格している。

という意味では、東洋医学の専門院である可能性が、他に比べ格段に高くなります。

整体も東洋医学の1つだけど、「専門っす!」という整体師はほぼいないかもね

東洋医学的な治療が上手な施術者の特徴5選

東洋医学を受けられる可能性が高い場所についてわかっても、「上手」かどうかは別ですよね。

実際、行ってみたはいいけど、東洋医学的な治療を受けられなかった。という場合もあるでしょう。

じゃあどんな人が「上手」な東洋医学的な治療をしているのか。

どんな施術者に「当たりが多い」か、そのパターンを解説していきます。

※ここからは完全な私見なので参考程度に考えてください

悪く言えばオタク

東洋医学は一般人にとっては、かなり「とっつきにくい」と感じる学問です。

私が見てきた「東洋医学的治療が上手な人」は全てオタクです。

オタクと言っても、フィギュア飾って「グフフ…」みたいな感じの人ではなく

病気や症状を東洋医学的に考えるのは常識でしょ?

って感じの人が多く、もはや「研究家」や「職人」と呼べるようなタイプです。

見た目ではわかりませんが、東洋医学的な話題で話してみて

「水を得た魚」のように語り出すような施術者は、東洋医学的な治療が上手な人が多いです。

繊細な性格

整骨院や整体などは「体育会系」のような施術者が多いですが

鍼灸や漢方などの東洋医学を専門的に行っている施術者は「おとなしい」人が多いです。(偏見ですが)

神経質、肌が弱い、気が弱いみたいな繊細さを持っていたり

いわゆる「陰キャ」みたいな人が多い。という傾向もあります。

しかし、東洋医学は診断において「感覚」も重要になってきます。

ツボの状態や顔・舌などを「五感」を駆使して判断しているので

感覚が鋭いということは診断・治療においてアドバンテージになります。

経験が豊富

「経験」が施術レベルに直結するのが東洋医学の特徴の1つなので

やはり「臨床経験が豊富」な方が、上手な人が多い傾向にあります。

また、施術者自身が「過去に東洋医学で良くなった」のような経験の持ち主だと

東洋医学の素晴らしさを広めたい!みたいな目的で治療に当たっていることも多いです。

ただ、経験値は人数や年数に比例しますが、現場で何年も数だけこなして

「一人ひとりを丁寧に診ていない」タイプも多いので少し注意が必要です。

話を聞くのが上手

東洋医学の場合、施術そのものの技術も大切ですが

「相手の状態」を正確に判断できる「問診力」も大事です。

職人気質な人が多い業界のため「問診力」

つまり、コミュニケーション能力が欠けている場合も多く

相手の「より深い悩み」を解決できてないパターンに陥りがちです。

そもそも治療において「信頼関係」は重要な意味を持つので

性格的な相性も含めて、言いたいことが言えるような関係性を作れる施術者の方が良いでしょう。

芯がブレない

治療において「こういう風に治療してほしい」「ここを揉んでほしい」みたいな

患者さんから治療に関する要望を受けることは意外と多いのが治療院という場所です。

そういう意見を言いやすい環境を作っていること自体は素晴らしいことですが

「患者さんに流される」ような施術者は決して上手とは言えないと思います。

もちろん、そういった要望を踏まえた上で施術方針を組み立ていくものですが

患者さんが望んでいたとしても、その治療が「いらない」場合も、その逆もあります。

そのような場面に出くわした時に、「プロとして」最適と思う治療・治療方針を

納得できるような形で提案できる施術者は、(東洋医学だけでなく)上手と言える可能性が高いです。

まとめ

東洋医学的な治療をしているところや、より良い施術者を探すのは

インターネット上だけでは判断がしづらく、なかなか難しいですが

この記事で挙げた以下のような部分を意識してもらうと、見つけられる可能性が高まります。

  • 鍼灸や漢方などの専門院
  • 東洋医学的治療の経験が豊富
  • あまり目立たないような施術者(偏見)

ここでは「東洋医学」の治療院・施術者にしぼって解説してきましたが

病院や治療院をうまく使い分けて、カラダのお悩みを解決していけると良いですね。

湯治に行ったのは良いが全然効かなかった

効果・効能に書いてある症状持ってるけど効き目ない

この記事を読んでいるなら、そういったお悩みをお持ちかもしれません

個人的には、湯治が治療として「効くか効かないか」で言うと

「効く」可能性がかなり高いと思っていますが

温泉に入っても効かなかった。という方には

見落としがちな「共通した問題」があるように思います。

今回はそんな問題点を、東洋医学も交えつつ深掘りしていきたいと思います。

  • ● 湯治(温泉)が効かない人の問題点
  • ● どうすれば温泉で健康維持ができるようになるか

湯治(温泉)が効かないという方の問題点

以下のような問題点に心当たりがある場合、まずそこから見直すことで湯治の効果がUPしたり

それによって症状で悩まされることから解放されていく可能性も高まるので一度目を通してみてくださいね

1: そもそも泉質が合ってない

温泉療法や湯治で得られる効果というものは

「物理的効果」「温熱効果」「化学的効果」の3つによって成り立っています。

泉質はそのうちの「化学的効果」に関わってくる部分ですが

例えば、美肌目的のつもりなのに刺激の強すぎる温泉に入って、皮膚に過剰な刺激を与えてみたり

そもそもスーパー銭湯のような「お風呂」に入った結果

温泉の効果・効能を得られなかった!という場合もあります。

事前に温泉の専門家 (例えば こちら(外部リンク) のサイトから) などの情報をしっかりリサーチするのも大切です。

2: 湯治だけで治そうとしている

温泉で得られる効果・効能によって症状や病気を治していくことは効果的だと考えられますが

「温泉に浸かるだけ」で治る症状は限られてくると思います。

例えば糖尿病やガンなどは「生活習慣病」と言われているように

生活習慣のアンバランスによって起こる病気なので

温泉に浸かるだけでなく、運動や食事、ストレスなどの生活習慣の見直しが必要な場合も多いです。

3: 期間が短い

生活習慣とも関連しますが、人間の体質や習慣は変えるのに「3週間」ほどかかると言われています。

温泉の効果・効能によく登場するアトピーを例に、考えてみたとき

アトピーは漢方では「水毒」(体内に毒素が多くなるみたいな意味合い)の一種と考えられており(諸説あり)

この毒素を体外にデトックスしていくことが大切になっていきます。

ゆっくり温泉に浸かることで、たくさん汗をかき、その後できる限り毒を溜め込まないようにしていくことで

アトピーにも効果があると考えられますが

このデトックスも3週間ほどかけて行われていくと言われているため

2・3日湯治を行ったくらいでは、効果を感じる前にやめてしまう可能性もあるという訳です。

1回・2回入って改善するか?という判断は早すぎるかも。

また、骨折やうち身(打撲)などの「ケガ」にも効果はあるものの、

本来2週間〜数ヶ月かけて治るものが、湯治をしたことで極端に治療期間が短くなる訳ではありません。

血流を良くすることで治りは早くはなりますが、「すぐ治る」かのような誤解をしないようにしましょう。

  • ゆっくり治していく心構えが必要
  • 体質改善は3週間ほどかかる

4: 体質的に合ってない

温泉に長時間浸かったり、日に何度も温泉に入る湯治・温泉療法というものは「体力」を消費します。

ある程度の体力がある場合は問題ない場合も多いですが、

高齢になってきて体力が落ちている場合は、効果を得る前に別の症状を引き起こすパターンもあります。

また東洋医学的に「虚弱体質」のような方や、普段からイライラが多い方

カラダを必要以上に温めることで、のぼせやすかったりするため

症状によっては、改善どころか悪化する可能性もあります。

以下のような「禁忌」と言われている症状もあるので、当てはまる場合は温泉や自宅での長風呂も避けた方が無難でしょう

温泉の禁忌

× 病気の活動期(特に熱のあるとき)

× 活動性の結核

× 進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合

× 少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気

× むくみのあるような重い腎臓の病気

× 消化管出血

× 目に見える出血があるとき

× 慢性の病気の急性増悪期

wikipedia

湯治(温泉)をより効果的にするには

このように、湯治・温泉そのものには効果があると言えますが

普段の生活習慣や、体質によっても効果に個人差が生まれやすい という点については注意が必要です。

しかし、裏を返せば、生活習慣も合わせて改善に取り組むことで湯治本来の効果を得られる可能性も上がるということになります。

生活習慣の改善も合わせて行う

先ほども例にあげたアトピーやガンなどは

当院で施術をしていく場合、生活習慣とも深く関わっているとして考えていきます。

特に食事面では、糖分の摂りすぎに注意したり、腸内環境を良好に保つ

ということを意識することだけでも、症状の予防が可能ですし

セルフケアとして、温泉やお風呂で温まることで体温を上昇させたり

デトックスを促したりすることで、症状の予防、改善に役立つと考えています。

  • 食事・運動などの習慣改善も一緒に
  • 体温を上げて予防上手なカラダに

自律神経にも良い影響が

またメンタル面をみた時に

普段の人間関係や仕事の悩みなどで緊張状態が続きすぎると

自律神経系の症状を引き起こし、悪化すれば精神疾患にもなっていきます。

温泉の効果によってリラックスすることで、自律神経系のバランスを整え

ストレスからくる症状の緩和・予防も期待できます

温泉に入る前後の行動

温泉に浸かることで汗をかいたり、代謝が良くなることで「水分不足」が起きやすいです。

湯治をしようとする前後には、しっかりと水分補給を行うことが大切です。

※ここでいう水分にアルコールは含まれません

また、代謝が上がっている状態は、症状が改善しやすい状態とも言えます

もし温泉施設にマッサージや整体などがあれば、併せて利用することで症状改善が早まる可能性が高いので利用するのもアリです。

まとめ

湯治や温泉が効かないという場合

  • ● そもそも泉質が合ってない
  • ● 湯治だけで治そうとしている
  • ● 期間が短い
  • ● 体質的に合ってない

という部分を再度確認してみるのも大切です。

そして食事や運動などの習慣を見直して、ストレスもうまくコントロールできれば

温泉で健康維持が可能になり、「湯治が効かない」という問題も解消されていくと思います。

おまけ

そういう意味でも、たまに「羽を伸ばす」目的で

温泉旅行をするというのもアリなのではないでしょうか

秋田県では「玉川温泉」が湯治の名所として有名ですが

当院のある湯沢市も「小安峡(おやすきょう)温泉」や「秋の宮温泉郷」などがあります

秋の宮温泉郷の温泉宿の1つ、「湯けむりの宿 稲住温泉」についてレビューした記事もあるので

良ければこちらも合わせて見てください。

  • ● 東洋医学で効果を出せる理由
  • ● 予防が得意と言ってるワケ
  • ● 効果が認められている病気など

「東洋医学が良い」とか「東洋医学はスゴイ」というのは聞いたことはあるんだけど、なぜそう言われるかは知らない

なんで東洋医学で予防や治療ができるのか分からないから抵抗ある。

という声もよく耳にします。

東洋医学は「予防」や「体質改善」といったことが得意な医学ですが

東洋医学が良い・スゴイと言われているのには、西洋医学と呼ばれる現代の医学と

「考え方(病気などの概念)が違う」という部分が大きいかもしれません。

考え方や病気・症状の捉え方、治療法などのいろんな部分で西洋医学と違うため

「病院に行っても治らなかった症状が治った!」みたいなことが起きることも多いのです。

また、この考え方を知って、東洋医学への抵抗も少なくなることで

病院などの西洋医学と、鍼灸や漢方、整体などの東洋医学を

その時の状態にあった治療法として「選べる」ようにもなっていきます。

本記事では東洋医学が、何がどう得意なのかを主に紹介しています。

ご参考になれば幸いです〜。

東洋医学で効果を出せる理由

東洋医学でも効果を出せるぞ!と言える理由はたくさんあるのですが、今回は主な2つに絞ってお伝えします。

概念から違う

東洋医学の場合、自然や人体が「陰陽」、「五行」、「気・血・津液(水)」のような

概念と、そのバランスによって成り立っていると考えられており

病気や症状はこのバランスの乱れによって起こると考えられています。

そのバランスの何が・どう崩れているのかを、独特な診断方法で判断し

それらを平常化をすることで「人間が本来持っている生命力」を高めるための治療が行われます。

自然治癒力や免疫力と呼ばれる部分を正常化したり、高めたりする。

それによって「根本的にも治療できる」ということになります。

全体的なバランスを取るから

現代の医学では、さまざまな検査・診断によって、細胞や組織などの「より細かい」部分を診ていくことで病変を見つけ

それを健康な状態に戻したり、戻らない場合は内臓や組織を切除することで進行を食い止めたり。といった治療が行われます。

それに対し東洋医学の場合、全体的なバランスをもとに診断・治療をしていきます。

病変・症状のある部分にだけ注目するワケではなく、「なぜその状態になっているのか」に重きを置くので

例えば鍼灸の場合、「頭痛の原因が胃腸関係のバランスが崩れてるせいだな。」となれば

足のツボを使って頭痛を治療したりも可能になったりします。

「頭痛なら頭周辺の病変があるに違いない!」と考える、現代の医学とは大きく違うね

なぜ予防が得意なのか

東洋医学は現代の医学とは違った概念(視点)と、診断・治療をしていますが

それの何が予防が得意に繋がるのかを簡単に解説します

「未病」も治療対象だから

日本未病学会 の定義によると

未病の定義

● 検査値に異常はないが、自覚症状がある場合

● 自覚症状はないが、検査値に異常がある場合

日本未病学会

となっていて

未病(みびょう)とは「病気にはなっていないが病気の兆候がある状態」であり

「病気の手前の状態」を総称したような意味合いになっています。

そんな状態でも東洋医学では、独自の診断法によって

現代医学の病名にあたる「証(しょう)」というものに、患者さんを分類していきます。

証が判明すれば、鍼灸や漢方、あん摩と言ったさまざまな治療法により、その証を改善するようにしていきます。

つまり、病院では「別に治療するほどじゃないな・・・」と言った状態だとしても、東洋医学では治療対象だったりするため

未病の段階で治療が出来る=より早い段階の予防が可能。ということになるのです。

個人に合ったアドバイスが可能だから

また、東洋医学の治療は「証」をもとに行っていくため、「個人個人に合ったアドバイス」が可能になってきます。

タバコや運動不足は体に悪いよ。のような、みんなに共通することだけでなく

例えば「水」に関して

この人は「乾燥」傾向があるからもっと水分摂取した方が良いな

この人は「水はけの悪い状態」だから控えさせたほうが良いな

といった風に、個人の状態を改善させるための「最適解」を提示できる可能性が高まります。

効果が認められている疾患一覧

未病を治す=予防が得意。というのが東洋医学の大きなメリットですが、病気の状態でも効果はあります。

東洋医学の中の1つ、「鍼灸」によって効果が期待できるよ。

と認められている(と言われている)病気は以下のようなものがあります。

鍼灸による効果が認められている疾患

  • 運動器系

    リウマチ、関節炎、頚腕症候群、頚椎捻挫後遺症、腱鞘炎、五十肩、腰痛、(骨折・打撲・むちうちなどの)外傷の後遺症

  • 神経系

    神経痛、神経麻痺、脳卒中後遺症、自律神経失調症、頭痛、めまい、不眠

  • 循環器系

    動脈硬化症、高血圧、低気圧、動悸、息切れ

  • 呼吸器系

    気管支炎、喘息、カゼ症状

  • 消化器系

    胃腸疾患、胆嚢炎、肝機能障害、肝炎、胃十二指腸潰瘍

  • 婦人科系

    更年期障害、不妊、乳腺炎、生理痛、月経不順、血の道、白帯下、冷え性

  • 代謝内分泌系

    バセドウ氏病、糖尿病、痛風、脚気、貧血

  • 生殖・泌尿系

    膀胱炎、尿道炎、性機能障害、尿閉、腎炎、ED、前立腺肥大

  • 耳鼻咽喉系

    中耳炎、耳鳴り、難聴、メニエール病、鼻出血、鼻炎、咽喉頭炎、扁桃炎

  • 眼科系

    眼精疲労、仮性近視、結膜炎、かすみ目、ものもらい

  • 小児科系

    小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)、小児喘息、 アレルギー性湿疹、耳下腺炎、夜尿症、虚弱、体質改善

可能性と注意点

上記のような症状、疾患に効果があると認められていますが、これはあくまでも「そう言われている」というものです。

「施術者の実力」や、その他さまざまな要因で、これらに効果を出せない場合もその逆もあります。

このあたりは「東洋医学は再現性が低い」ということでもあり

当院でもそのように声かけしていますが

まずは病院などの医療機関を受診してからの方が安全と言えます。

まとめ

東洋医学は、胡散臭い・変な宗教だと思われることも少なからずあります。ですが

  • ● そう思われてしまうのは、現代の医学と考え方が大きく違うせい
  • ● 東洋医学はWHOなどにも認められていて、怪しいわけではない
  • ● 「証」を診断することで、未病という「病気の前段階の状態」から治療できる

という特徴を持っている「医学」の一つです。

現代医学で病気と判明して、しっかりした治療が受けられるのであればそれも良いですし

健康診断や人間ドックなどを受けて異常はないが何かしらの自覚症状がある。

という場合などは東洋医学を受けてみるのも一つの手段かもしれませんよ。

東洋医学とは何か?を簡単に解説
  • ● 東洋医学とは何か
  • ● 今の医学との違い、東洋医学のイマイチな点
  • ● 東洋医学が優れている点

「東洋医学」というワードは耳にするけど、そもそも何? どういうことしてんの?

今の医学と何が違うの? という疑問をお持ちの方も多いかと思います。

また、東洋医学を知らない側からすると「怪しい…」と感じてしまうかもしれませんが

「WHO(世界保健機構)」で認められていたり、宗教でも怪しい学問でも無いということです。

専門であるはずの鍼灸師でも苦手な人が多い東洋医学ですが、

少し分かるようになると自分の不調くらいならセルフケアで改善させられる ようになっていきます。

10年鍼灸師をやってきて、普段から東洋医学とは?をわかりやすく伝えるように四苦八苦している私ですが

まずは東洋医学って何よ?という疑問を解消するためになるべく簡単に解説していきます。

東洋医学って何?

東洋医学とはその名のとおり「医学」の1つです。

東洋医学とは

現在日本の伝統医学業界では、古典医学書に基づく薬物療法・漢方医学と、

経穴などを鍼や灸で刺激する物理療法・鍼灸医学、両者を合わせて東洋医学と呼んでいる

wikipedia

最近の医学は、「西洋医学」や「現代医学」などと言われる学問がベースですが

7〜18世紀くらいまでは日本の主流の医学だったようです。

場合によってはアーユルヴェーダ(インド独自の医学)などと合わせた意味で「東洋医学」と言われることもあります。

東洋医学と呼ばれるものには以下のような特徴があり、独自の概念(気とか、津液とか、陰陽とか)をもとに診断・治療をします。

  • ● 体質などの、カラダの内面から治そうという考え方
  • ● カラダを構成しているもののバランスを保つことが大事
  • ● 食療法など、食事などでもバランスが存在し、治療に活かせる

まぁなんにせよ昔からある医学ってことだね

そもそもなんで東洋?

東洋とは「日本」のことです。

もともとは昔の中国から伝わった医学でしたが

それが日本で独自の進化をして「東洋医学」と呼ばれるようになりました。

なので中国や韓国の医学とはビミョーに違うということなんですが、あまりこの辺は気にしなくていいと思います。

西洋医学の台頭

日本で独自の進化をしたことで 「東洋医学」はしばらくは日本の主流の医学であり、医療といえば東洋医学でした。

しかし、明治頃に「西洋医学しか認めん。」という政策になり、現在のように、医者=西洋医学を学んだ者。

という形になっていきます。

この時代に解剖学が発達し、科学も発展してきたこともあり、世界的に医学がどんどん進化してきた時代だったようです。

現在も医師免許があれば、鍼灸や漢方は治療として行うことができるけど逆はナシなんだよね。

東洋医学の立ち位置は?

そんなこんなあって、現在医学の中でも「おまけ」くらいの立場にある東洋医学ですが

近年は東洋医学の1つである「漢方」を処方する病院が増えてきているなどの傾向もあります。

西洋医学があまり得意じゃない部分の治療や予防面を、東洋医学が支えて

多種多様な症状を改善にさせていこうという働きが見られるようになってきています。

東洋医学の素晴らしさ・面白さを知っている側からすると、もっとスポットライトを浴びて欲しいなとも思いますが

寿命が伸びたり、病気の治療法がどんどん確立されてきている西洋医学に比べると、広がらないのも仕方ないのかもしれません。

東洋医学と西洋医学の違い

東洋医学にない西洋医学のメリット

筆者が考える、西洋医学の1番のメリットは 「再現性に優れている」ということです。

日本のどこに行っても、病院に行けば「同じような検査や治療」が受けられます。

仮に旅行中でも、おくすり手帳があれば最寄りの病院でいつも通りの処方をしてもらえる。

全国チェーンのような安心感があります。

また、検査の面においても、映像や数値で客観的にみることができる西洋医学の方が

治療を受ける側としても納得しやすいし、効果があるのかどうかという調査や研究もしやすい。

などのメリットがあります。

  • 西洋医学は再現性に優れている
  • 全国で同レベルの治療や検査が受けられる
  • 客観的に自分の病状を判断しやすい

その反面、東洋医学は、施術をする「タイミング・気分・施術者の能力」などのさまざまな要因で効果が変わります。

また、舌・脈・顔色・肌の感触・・・などを診ることで状態を把握しますが

施術者の感覚」頼りの検査のため、診断結果やそれをもとに行う治療内容にもバラつきが存在してしまいます。

患者さん側にしてみれば、施術してもらうまで分からない。

といった、ギャンブルのように当たり外れが存在する。という面を持っています。

東洋医学は治らない?

東洋医学は医学として長い歴史があり、さまざまな症状の治療法として西洋医学に劣っているわけではありません

しかし、先述のように東洋医学は「治療・効果の再現性が低い」という面を持っていて

この性質上、「あそこの治療院では治らなかった」「東洋医学やってもらったけど効かなかった」

のようなことが起こってしまうのも否定できない部分ではあります。

東洋医学は今の医療と違い、安定した効果を出すのが難しいんだよ

東洋医学が優れているポイント3選

東洋医学には色々と問題も多いのも事実ですが、東洋医学だって負けてない!と言えるところもたくさんあります。

今回はその中でも3つ紹介していきます。

予防がお得意

西洋医学では、検査などで早期発見をすることは出来ても、

「病変が起こる前の状態でその症状を根本的に治療する」ことは難しいです。

東洋医学の世界では有名な言葉に「未病治」というのがあり、未病とは病気になる前の状態のことです。

つまり病気になる前に治しちゃお!という考えがあります。

仮に、症状はあるんだけど病院で検査して異常なしって言われたー。

としても、独特な診断方法で症状の原因をさぐり、治療することが可能な場合も多いです。

東洋医学が、予防が得意な理由の詳細などは下の記事で詳しく解説しています。

原因がわかれば治療法がある

「原因や病気が判明しても、治療法がない」ということは東洋医学では基本的にありません。

これが原因だ!と見つけてさえしまえば、ツボへの刺激や漢方などで症状を改善していくことが可能になります。

「どうやってこの症状が起こっているか」そのものが治療法になるんだ。東洋医学の体質チェックはそのためだね。

対症療法でなく根本改善も

症状に対して治療をするという意味では西洋も東洋もあまり変わりはありませんが、

西洋医学では痛み止め・解熱剤などのように「症状を抑えること」に特化していますが

東洋医学の場合、症状改善はもちろん、根本的な原因の改善に重きを置いています。

クスリであれば症状を抑えてくれるために服用し続けることが基本方針になりますが

東洋医学は、鍼灸や漢方などの、西洋医学とは違ったアプローチで

「体質の改善」に向けて治療していくということです。

まとめ

東洋医学も西洋医学も歴史が深く、それぞれにメリット・デメリットなど特徴があります。

どちらが絶対に上!ということは無いです(と筆者は思ってます)が、それぞれの特徴を理解して

あなたに合った治療法を選択してくださいね。

東洋医学の治療を受けたい!という場合はお近くの鍼灸院や、漢方を扱う医療機関・薬局などで相談すると良いかもしれませんよ。